①これから何をしてよいかわからない場合
⇨ 周囲を見回して,問題意識を持つ.人のためになることを探す.
⇨ 経験豊かな人に教えを請う.(ルポルタージュ療法)
⇨ 行動を起こす.すなわち,社会の中で,自分の力で何かを経験してみる.
アルバイトや ボランティア・一人旅などが適当である.
②目標はわかってはいるが,それに至る方法がわからない場合
⇨ 目標とする人のやり方,人生,技術を模倣する.
⇨ 1つのやり方に固執せず,複数の方法を試してみる.
③目標も方法もわかっているが,不安がある場合
⇨ カウンセラー,家族,友人などの他者に評価をしてもらう.
これを通して,客観的に自己の考えを再検討してみる.
①他人と比較せず,自分の中で以前より進歩したと感じるところを自己評価する.以前の 自分と今の自分を比べてみる.
②「過去は原因ではなく,条件に過ぎない(フランクル )」のである.現在の状況を過去のせい にしない.また,過去の経験から得られたことを,現在に生かすように努力する.
(ex.暴力的な父親を反面教師にし,自分はよい親になる.)
③ポジティブな自己イメージを持つ.自分を嫌っていたり,さげすんでいれば,他人も自分 を評価してくれない.
①完璧主義と負けず嫌いは葛藤を強くする.不完全や敗北にも耐える精神力を.
②失敗は,自分が向上するためのチャンスと考える.失敗を反省の機会とする.
③短所と長所は背中合わせである.短所は,いつでも長所に転換できる.
(ex.せっかち→機敏で決断力がある,スローペース→慎重である)
④コンプレックスを克服するために,具体的に行動してみること.コンプレックスは本人の思い込みであることが多い.
⑤コンプレックスに固執せず,それを補償するものを身につける.
(ex.ドイツ語が苦手なら,英語には堪能になる.)
⑥多様な価値観を持つことによって,自己評価は変わってくる.そのために,できるだけ 自分と異質な人と交流してみる.
<効果的な自己開示の方法>
①相手が気分を害さないように,直接的な感情表現は避ける.
②相手の価値観を認めつつ,自分の価値観を伝える.
③自己開示は,状況にそって自然に行うこと.
④相手の求めている自分の内容を開示する.
自分の役割を見つけ,それを果たすことによって,3つの利点が得られる.
第一に,「自分は何をすべきか」ということにエネルギーを浪費しなくてすむ.
第二に,役割には鎧としての効用があるため,社会的行動がしやすくなる.
第三に,役割によって自分の意識が定まり,行動の一貫性が保たれる.
どのような役割にも,それに見合った責任がある.自分の役割に対して,真剣に取り組むことが求められる.
①対決を避けることで,発言側には欲求不満が蓄積し,精神衛生上の問題が生じる.
一方,聞き手側にも,相手への期待外れの感が残ることになる.
②「憎しみ」と「支配欲」に基づく対決以外は,全て許される.
相手の言動は批判しても 人格まで否定しないこと.
③効果的な対決に必要な条件としては,
「失愛恐怖(嫌われるのではないかという恐怖)の克服」,「自己受容」,「幼児性から の脱却」,「欲求不満耐性」があげられる.
①感謝することで,自分も相手も幸福感を得ることができる.
②人間は,他者との関係があって存在している.感謝の念が乏しい人は,自分の人生の本質 に気づいていないといえる.
③相手からの感謝は,強く期待しないこと.見返りを求めて行動すると,関係性に無理が生 じてくる.
④感謝の念を表現する機会をこまめに見つけ,言葉と形にして伝えること.
⑤感謝の念はまず第一に家族へと伝えること.
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