身体依存とは,アルコールが体内にあることが「普通の状態」であり,アルコールがなくなると「離脱症状(禁断症状)」を引き起こす。ex)不眠,振戦,幻覚,せん妄など。 精神依存とは「負の強化」への抵抗,すなわち,飲酒による罰効果が予測されても飲酒をしてしまうことで確認される行動の異常.
一般的に,アルコール依存症は当初から精神科の問題として顕在化してくることは非常に少ない.まず,身体的障害,特にアルコール性の肝炎,肝硬変などの肝機能障害,胃潰瘍,糖尿病,膵炎などが現れてくる.この段階では内科的な障害であるため,これらの科の医師は臓器の治療を優先し,その裏にある飲酒問題は見落とされていることが多い.
また、職場での問題が起きる.特に事故や欠勤に結びつく家族に対する影響も起きてくるEX)離婚あるいは別居など,家族・夫婦の崩壊、経済的問題,
アルコール依存症者の子供に非行,登校拒否,無気力,自殺企図,社会への不適応問題
1.集団精神療法----断酒会やA.A(Alcoholics Anonymous)
2.家族療法---アルコール依存症者の心理は複雑
「酒を止めたい気持ち」と「酒を飲みたい気持ち」という2つの相反する気持ちの葛藤(アンビバレンス)
家族は患者の飲酒行動を責めないこと.「酒を止めたい気持ち」を伸ばすこと.
それには,誉めたり,感謝したりすることが必要である.
3.薬物療法----抗酒薬(シアナマイド,ディサルフィラム)
患者が酒を止めるだけではだめ.飲酒しなくてもよい心理状態を獲得すること.
アルコール依存症の寛解率----24か月以上断酒する者 20%
(24か月以上断酒した者は以後も断酒を継続することが多い)
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